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2014/09/19

第5回 東京-ソウル・フォーラム:日韓関係の改善に向けて有意義な討議を展開

世界平和研究所(IIPS)と韓国シンクタンクのソウル国際フォーラム(SFIA)は2014年9月19~20日、第5回 東京-ソウル・フォーラムを都内で開催した。本フォーラムは国際経済、外交、安全保障などの分野で日韓の政・官・財・学の各界を代表する識者が意見交換を深める戦略対話の場として2010年より毎年開催されている国際会議である。


第5回を迎えた今回は、「新たな日韓関係の構築を目指して」を総合テーマに、基調講演と4つのセッション、さらに両国のオピニオンリーダーによる記念スピーチから構成される密度の濃いプログラムが展開された。韓国からは韓昇洲(ハン・スンジュ)元外交通商大臣をはじめ11名の代表団が来日、中曽根康弘IIPS会長を表敬訪問後、会議を行った。


まず開会式では、佐藤謙IIPS理事長から韓国代表団を歓迎する意が表され、鄭求鉉(チョン・グヒョン)SFIA理事長が最近の両国関係に前向きな「変化の兆し」が読み取れると指摘して、応じた。


続いて、榊原定征日本経済団体連合会会長が「グローバル経済戦略と日韓経済協力」と題した基調講演を行った。榊原会長は「現在の日韓関係の打開を図る上で、両国経済界が担う役割は決して小さくない」と述べ、2015年の日韓国交正常化50周年が「次の50年」を見据えた協力関係構築の絶好のチャンスになると指摘した。


基調講演を受け継いだ第一セッション(モデレーター:荒井寿光IIPS副理事長)では、TPPや日韓FTAを含む「国際経済戦略と日韓経済協力」について真田幸光愛知淑徳大学教授、安徳根(アン・ドゥックン)ソウル大学教授による発表と討議が行われた。


初日夜のレセプションには、来賓として、着任間もない柳興洙(ユ・フンス)駐日本国大韓民国大使館特命全権大使と中根一幸外務大臣政務官が出席し、本フォーラムの意義を高く評価する旨の祝辞を述べた。


翌日の第二セッション(モデレーター:洪起沢(ホン・キッタク)KDBフィナンシャルグループ会長・CEO)は「日韓ビジネスコラボレーション」をテーマに、柳津(リュウ・ジン)豊山グループ会長・CEO、伊藤一郎旭化成株式会社取締役会長が自社のビジネス展開例を紹介し両国経済界の関係性を模索した。続いて、日韓議員連盟幹事を務める平沢勝栄衆議院議員と、韓昇洲元外交通商大臣による記念スピーチが行われ、より良い両国関係の構築のための提言が交わされた。


第三セッション「日韓関係を取り巻く安全保障環境」(モデレーター:申 珏秀(シン・カクスウ)元駐日本国大韓民国大使館特命全権大使)では、細谷雄一IIPS上席研究員・慶應義塾大学教授が安倍政権下の日本の安全保障政策について、金聖翰(キム・スンハン)高麗大学教授が朴槿惠政権の外交政策や東アジア情勢に対する見方についてそれぞれ報告した。討議では、両国を取り巻く中国、米国、北朝鮮といったキープレイヤーの情勢を踏まえた両国の外交関係のあり方について、踏み込んだ意見交換が行われた。


第四セッション(モデレーター:藤崎一郎IIPS副理事長)は、総合討議の場として「日韓両国は今、何をすべきか?」をテーマに参加者全員参加型の討論を実施した。これまでのテーマに加え、歴史認識問題も踏まえた上で、建設的な意見交換が行われた。


二日目の夕食会では三村明夫IIPS副会長・日本商工会議所会頭が、二日間の討議を総括し、さらに両理事長が来年の日韓国交正常化50年に向けて本フォーラムの継続と発展を確認し合って、閉幕した。なお会議は基本的にはクローズドであるが、公開部分の一部は日本テレビのNEWS ZEROで報道された。

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