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2018/11/06

中国経済研究会第1回「中国経済の現状と習政権2期目の方向性」研究会内容を掲載しました。

1回  「中国経済の現状と習政権2期目の方向性」

株式会社国際経済研究所 研究部 主席研究員

                        伊藤 信悟 氏

時: 2018 627日(水) 14001600

所: 中曽根康弘世界平和研究所 7階大会議室

詳細はこちらからダウンロードいただけます。


(要旨)

201710月、習近平総書記は再選を果たした。習総書記は、第2期政権発足にあたり、人事面では腹心を中心に固めると共に、国家主席の任期制限の撤廃などにより自らの権限の強化・集中を進め、自分が掌握した党のリーダーシップの強化を図ってきた。

●習総書記は、今後、2020年までに小康社会の全面的完成を達成する方針を掲げている。さらには2035年までに「社会主義現代化の基本的実現」を果たし、21世紀中葉には中国を「富強・民主・文明・調和・美しさを備えた社会主義現代化強国」にする意欲を習総書記は明らかにした。これがトランプ政権の対中政策にも影響を与えている。

●経済運営に目を向けると、習総書記は2018年を「「高度成長段階」から「質の高い発展段階」への移行を始動する年」、「『改革開放』40周年」、「「小康社会の全面的完成」の勝敗を決する年」、「第13次五ヵ年計画の前半の結果を後半につなげる年」として位置づけており、党大会の開催年で安定を重視した2017年と比べると、2018年は成長率を少し抑えてでも改革のスピードを上げる構えをみせている。

2018年前半の中国経済は、20152016年頃と比べれば安定度が増している。景況感も概ね良好である。ただし、中国経済は政府による景気下支えから脱却しきれているわけではない。また、改革開放を加速させるとしつつも、激変緩和措置も用意しており、そこからも、中国政府が慎重な経済運営の必要性を依然として感じていることがわかる。

●中国経済は三大課題たる、「重大リスク防止・解消(主に金融リスク)」、「貧困問題」、「環境問題」に取り組む必要があり、その解消には時間がかかる。また、トランプ政権発足を契機に米中貿易摩擦が激化しており、対米関係も中国経済の先行きにとって重大なリスクとなっている。中期的に、これらのリスクへの注意が重要であろう。

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