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研究

研究レポート

2016/03/16

中国経済研究報告書(平成27年度)

北浦修敏主任研究員・豊田裕主任研究員・安田啓研究員による報告を掲載しました。
「中国経済研究報告書(平成27年度)」(PDF)


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外交・安全保障問題を考えるにあたり、国の基礎となる経済情勢に着目することは重要です。特に、中国との関係において、同国との経済的な結びつきが拡大・深化する中で、経済分野に焦点を当てた調査研究の必要性は高いといえます。


そこで、本調査研究では、2013年度、2014年度に引き続いて、中国の経済情勢を俯瞰することを目的に、中国経済の実態や中国での企業経営に詳しい専門家の方々を講師に招き、コロキュアムを開催しました。本報告書は、中国の経済情勢について、その輪郭と主要な動きを浮き彫りにすることを目指し、各講師の発表内容を整理し記述するとともに、内外の中国経済に関する見方を整理しました。


2015年度の中国経済の減速及び中国からの資本流出に関する懸念は、2015年夏及び2016年1月に大きな金融・資本市場の変動を引き起こしました。中国の公式統計において実質GDP成長率は2015年の下半期に6%台後半で推移し、原油等の輸入数量は底堅く推移している一方で、民間債務の拡大、過剰設備問題、外貨準備の減少等のダウンサイドリスクが指摘されています。また、中国のドルベースの輸入金額の大幅な減少は、アジア諸国のみならず世界経済の成長の足かせとなっています。日本企業の対中投資も伸び悩んでおり、世界の中国経済への見方も、一つの転換期を迎えていると思います。


中国は大きな変革の途上にあり、中国の経済情勢を把握するには限りがあることは否めませんが、本調査研究における中国ビジネスに関わる中国経済研究者や専門家からの貴重な講話を通して、中国経済の現状に関して、その一端を浮き彫りにすることができたと思います。本年3月5日からは第12期全国人民代表大会第4回全体会議が開催され、いよいよ第13次五か年計画の詳細な内容が公表される予定です。中国政府は本格的な構造改革に向けて再スタートを切ろうとしており、世界平和研究所としては、2016年度も引き続き中国の経済運営の動向に注視してまいりたいと考えております。


お忙しい中、ご協力いただいた専門家の皆様に改めて心よりお礼申し上げます。本調査研究が日中関係の改善、外交・安全保障問題の検討において、関係者のご参考になれば幸いです。


2016年3月
公益財団法人世界平和研究所

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