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研究

研究レポート

2018/03/28

中国経済研究報告書(平成29年度)

 中国経済研究会の報告書を掲載しました。

「中国経済研究報告書(平成29年度)」

本文(npi_policy_paper_mar_2018.pdf)はリンク先からダウンロードできます。


(内容)

  • ●中国経済と進出日本企業の現状と課題
  • ●習近平政権の新たな構造改革「供給側改革」とは何か
  • ●中国の自動車産業政策と今後の展望
  • ●トヨタ自動車の中国事業について
  • ●足元の中国経済と日系企業の対中直接投資ビジネス


 外交・安全保障問題を考えるにあたり、国の基礎となる経済情勢に着目することは重要です。特に、中国との関係においては、貿易や投資を通じて中国と世界の各国の経済的な結びつきは拡大・深化しており、経済分野に焦点を当てた調査研究の必要性は高いといえます。

 そこで本調査研究では、2013 年度から継続して、中国の経済情勢を俯瞰することを目的に、中国経済の実態に詳しい専門家の方々を講師に招き、コロキュアムを開催しました。本報告書は、中国の経済情勢について、その輪郭と主要な動きを浮き彫りにすることを目指し、各講師の発表内容を整理し記述するとともに、内外の中国経済に関する見方を整理しました。

 2017 年の実質 GDP 成長率は対前年+6.9%と 2016 年の対前年+6.7%を 0.2 ポイント上回りました。これは 2010 年以来 7 年振りのことです。中国政府は中国経済の新常態(ニューノーマル)が定着し、安定したものと自信を示しています。2017 年は 5 年に一度の共産党大会が開催された年であり、習近平総書記の第二期政権発足において強い指導力を発揮するために、いろいろな面での「安定」が最重要視されました。経済面でも「穏中求心(安定の中で前進を図る)」が基本方針とされ、中長期的な視点での「改革の全面 深化」は先送りにされた感が否めません。2018 年の経済政策としては、これまでの供給側構造改革を継続することに加え、重点分野の改革深化やイノベーション型国家の建設が掲げられています。秋に開催予定の共産党中央委員会全体会議では、「小康社会の全面的実現」の達成に向けた、新指導部の中長期的な国家運営の基本方針が定められる予定です。

 こうした中で、中国の経済情勢を把握するには限りがあることは否めませんが、本調査研究における中国経済研究者や専門家からの貴重な講話を通して、中国経済の現状に関して、その一端を浮き彫りにすることができたと思います。中曽根康弘世界平和研究所としては、2018 年度も引き続き中国の経済運営の動向に注視してまいりたいと考えております。お忙しい中、ご協力いただいた専門家の皆様に改めて心よりお礼申し上げます。本調査研究が日中関係の改善、外交・安全保障問題の検討において、関係者のご参考になれば幸いです。

2018年3月

公益財団法人 中曽根康弘世界平和研究所

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