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研究

研究ノート

2019/04/15

米中経済研究会レポートNo.12―「米国の鉄鋼輸入関税がもたらす影響について―関税賦課決定後1年を振り返って―」を掲載しました。

米中経済研究会レポートNo.12―「米国の鉄鋼輸入関税がもたらす影響について―関税賦課決定後1年を振り返って―」

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(要旨)

201838日、米国トランプ大統領は、安全保障上の必要を理由に、鉄鋼の輸入に25%の追加関税を賦課することを決定した(同日アルミニウム輸入にも関税措置が決定)。これまでも鉄鋼貿易で国際紛争が多々あったが、安全保障を根拠に産業保護措置を採ることは初めてであった。

EU7地域・国は、ルール違反の貿易制限であるとして世界貿易機関に提訴した。(なお日本は提訴していない)

●米国商務省は、同年5月、自動車(部品)の輸入にも安全保障上問題がないか調査を開始した。カナダ・メキシコとの三ヵ国間の交渉も、自動車については貿易協定で合意を見たが、鉄鋼の関税はいまだ適用されている。

●安全保障のために産業保護が必要だとしても、自由貿易を制限する措置を伴うからには適用は厳格であるべき。しかし現状は、鉄鋼・アルミ・自動車につづきウラン、スポンジチタンにも調査が始まり、定着してきた感があり、憂慮すべき状況にある。

●我が国については、対米貿易において鉄鋼そのものというより自動車の扱いがどうなるのか、が焦点になる。自動車は、日本からの対米輸出だけで170万台(2017年)に達するが、その重量の7割が鉄鋼だからである。

2018926日、日米共同声明が出され、19年から物品貿易協定について交渉を始めることで合意したが、そこには米国の関心が自動車産業と雇用にあること、その立場を日本政府も尊重することが記された。

●世界の鉄鋼業の大きな問題は生産能力の過剰であり、その半分近くが中国にある。中国自身も削減に取り組んでいるが、その際に自由貿易をゆがめる不当な補助金などが国から交付されないよう、世界は監視をすべきだ。

以上

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