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コメンタリー

2019/06/11

中国レアアース問題の再燃

「中国レアアース問題の再燃」

(米中経済研究会コメンタリーNo.5

江藤 進 (主任研究員)

横山 昭雄(主任研究員)

2019610

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1. 懸念された中国による報復のカード

・「中国製造2025」等、中国の覇権に向けた動きを背景に昨年から続く米国による中国への制裁関税や輸出規制等に対し、中国も関税をはじめとする各種対抗措置で、米中対立が一段と先鋭化してきた。かかる中、5月14日に米国が中国通信機器最大手の華為技術について米企業からの部品調達を原則禁止する「Entity List(EL)」への追加を発表し、制裁関税の第4弾の検討も表明した。

・他方、習近平国家主席は5月20日に江西省のレアアースを使用する磁石メーカーの江西金力永磁科技を訪問と、「レアアースが重要な戦略資源」である旨を強調した後、28日には中国国家発展改革委員会より、「中国から輸出したレアアース製品で、中国の発展を制止することを中国は望んでいない」旨と、更に翌29日には人民日報が米国に対して「中国の反撃の力を過少評価するな」との論説記事を発信し、6月4日には中国国家発展改革委員会がサプライチェーン全行程を審査し輸出管理を強化する方針が伝えられ、米国に対抗する輸出規制を仄めかし、レアアースを交渉の材料とし始めている。

・米国は世界第4位のレアアース輸入国で、中でも約8割を中国に依存している。例えば、米国製の最新戦闘機にもジェットエンジンをはじめ各部品にレアアースが相応に必要である等、軍事においても重要な資源となっている中、これまでの制裁関税(検討中の第4弾を含む)の対象からも除外し続けており、米国防総省も29日にレアアースの中国依存の軽減等について議会説明を改めて実施した。中国は、米国の中国に対する半導体規制等と同様に技術だけではなく、軍事への牽制も含めた交渉カードとしてレアアースを持ち出したと考えられ、資源を活用した新たな形の"軍民融合"とも見てとれる。

(2.へ続く)

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