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研究

研究ノート

2019/10/10

米中経済研究会レポートNo.17ー「インド経済の飛躍と日本の進出の可能性を探る」(横山昭雄主任研究員)を掲載しました。

米中経済研究会レポートNo.17-「インド経済の飛躍と日本の進出の可能性を探る」(横山昭雄主任研究員)

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【要旨】

●ここ数年、インドは、政治・安全保障分野で注目度が上がってきているが、わが国産業の進出はごく一部の成功例をのぞき、思うようには進んでこなかった。

●米中貿易紛争のあおりもあり、インド経済成長の伸び率は下がってきている。貿易額は輸出入とも前年比横ばい、実質成長率は本年4-6月期まで5期連続で、対前年同期比の伸び率が下がっている。

●2014年発足のインド人民党(BJP)・モディ政権は、製造業の振興とICT産業の後押しを主要な産業政策に掲げ、外資に門戸を開放することに注力している。煩雑な制度や手続きを簡素化・オンライン化するといったソフト面が先行しているが、特に物品・サービスが州ごとに異なる税制だったものを一本に統合したGSTが光る。

●本年5月の総選挙でBJPが勝利したのち、6月からの国会は、重要な経済関係改革法案を含め多くの法案を可決した。景気減速を受けた第二次モディ政権の積極的な対策への取組み姿勢が明らかになってきたが、さらに期待されるのは、鉄道・港湾・道路や電力と云ったインフラ整備の加速。

●わが国からの進出産業のうち、自動車を見てみると、「マルチスズキ」が有名だが、今後の所得水準の向上やCASE時代への移行をにらみ、ハイブリッド車などでトヨタ自動車との連携を深めていこうとしている。

鉄鋼については、モディ政権直前にいくつかの日韓の現地進出計画が住民の反対などで頓挫した後、今のところ現地メーカーへの(共同)出資をすすめている。

●このように、モディ現政権は、インドを、州ごとに別の制度・政策が幅を利かせる国柄を改め、連邦への集権を強めるとともに、ソフト面・続いてハード面で産業政策を推進しており、今までと異なり「企業活動が容易に全国展開できる」・「使い勝手の良いソフト・ハードインフラが充実した」国に変貌させようとしている。わが国から進出しようとする好機なのは間違いない。

●ただ、南アジアではインドとパキスタン、中国の国境紛争と絡み合っており、国境地域の武力行使も起こっている。憲法を改正してカシミール州の高度自治権を剥奪したのは、連邦への集権の一環でもあるが、紛争のエスカレーションを引き起こさないか気になるところ。

(以上)

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